宇奈月温泉の歴史

電源開発の歴史とともに開かれた温泉地、宇奈月。
ここではこれまでの歴史をご紹介します。

宇奈月温泉の歴史

黒部峡谷の玄関口にあり、1923(大正12)年に開湯した温泉地・宇奈月温泉。
黒部川上流の黒薙温泉から引湯しており、古くから多くの文人墨客から愛されてきた歴史があります。

宇奈月温泉木管事件

昭和初期、引湯する木管の土地の使用をめぐり、訴訟事件(宇奈月温泉木管事件)が起きました。判決では国内で初めて、「権利の濫用」を禁止する画期的な判断が下され、戦後の民法改正で民法1条3項に権利濫用法理の禁止が規定されることとなりました。その現場の近くには、“宇奈月温泉木管事件碑”として宇奈月ダム・うなづき湖畔に建立されています。(宇奈月温泉旅館組合HPより)

「宇奈月温泉」名称の由来

電源開発の功労者である山岡慎太郎と山田胖の二人は、ある夜、お湯に浸かりながら、生まれたばかりのこの温泉に、どんな名前を付けようかと相談していました。ちょうどその夜は月が美しく、宇治や奈良とならぶ「名月の地」に使用との思いを込めて、元々あった「うなづき」の地名に、「宇奈月」の文字をあてることにしたのです。(宇奈月温泉旅館組合HPより)

宇奈月温泉と引湯木管

宇奈月温泉の泉源はホテルから黒部川上流約7kmの黒薙というところです。大正12年に引き湯をはじめ、以来約50年間、赤松をくり抜いた木管で湯を引いていました。長さ約2m、太さ約60cm、重さ約150kgもあるものを、およそ3,500本、人力だけでつなぎ合せ、埋設されました。時代と共に交換する優秀な赤材の入手が困難となり、現在では全部がポリエステル製になっています。

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